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2025/11/18 08:47 NEW!!

売り先行か、米株安が逆風に 無料記事

◆18日の香港マーケットは、米株安を嫌気し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米株安が逆風だ。17日の米株市場では、米追加利下げの期待が後退する中、主要指標のNYダウが前営業日比1.2%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安と反落している。米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長が17日、政策金利は中立的な水準に近づいているとして、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げすることに慎重なスタンスを示した。FRB高官からはこのところ、金融緩和について慎重な見方が相次いでいる。人工知能(AI)関連銘柄の割高感も懸念材料としてくすぶる状況。半導体大手エヌビディアは今週19日、今年8〜10月期決算を報告する。AI半導体の旺盛な需要は見込まれているものの、高い成長期待に応える業績内容が明らかにされるかが気がかりだ。同社株は1.9%安と値を下げている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は22.38に達し、前日比で12.9%(2.55ポイント)上昇。再び節目の20を超過した。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.2%安と3日続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が10.3%安、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が6.5%安、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が6.2%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が4.8%安と下げが目立った。新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車が17日発表した7〜9月期決算は売上高が前年同期比で約2倍と市場予想通り堅調だったが、10〜12月期の売上高見通しは予想を下回っている。高成長の期待が後退し、失望売りが広がった。
 内部環境に新規の買い材料は乏しい。中国の月次経済統計はほぼ一巡した。総じて弱い内藤となり、国内経済の先行き不安が強まっている。一方、香港では主要企業の四半期決算発表が進む。本日18日は小米集団(1810/HK)や百度集団(9888/HK)、携程集団(9961/HK)、19日は聯想集団(992/HK)や快手科技(1024/HK)、金山軟件(3888/HK)、20日は莎莎国際HD(178/HK)や網易(9999/HK)、石薬集団(1093/HK)などだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行か。中国発の新規買い材料に乏しい中、昨夜の米株安が波及しそうだ。また、中国の政策に対する期待は根強いものの、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議の開催は12月中旬以降とみられるため、ひとまず様子見姿勢が優勢となろう。


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