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2025/11/13 08:48 NEW!!

神経質な値動きか、中国経済動向が気がかり 無料記事

◆13日の香港マーケットは、中国の経済動向見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。オールドエコノミー株物色でマーケットの堅調が続いている。12日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.7%高と4日続伸し、前日に続き史上最高値を更新した。史上最長となっている米政府機関の一部閉鎖が解除に向かうとの見方が引き続き投資家心理の支えとなっている。つなぎ予算案は米上院で可決され、米下院は12日に採決する見通し。その後、トランプ米大統領が署名して成立する。欧州市場でも主要株価指数が連日で上昇。英FTSE100種総合株価指数は3日連続で最高値を更新し、ストックス欧州600指数は前日に続き最高値を塗り替えた。
 半面、人工知能(AI)産業の過大投資が不安視される中、一部ハイテク株の軟調は続いている。12日の米市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と続落した。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.5%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が8.4%安、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が3.1%安、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が2.8%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が2.7%安と下げが目立っている。
 一方、内部的には中国経済や企業業績の動向が気がかり。中国ではあす14日、10月の小売売上高や鉱工業生産、1〜10月の不動産開発投資などが公表される。市場コンセンサスでは、前月実績を下回る見通しだ。また、主要企業の四半期決算報告も集中する。きょう13日は騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)や京東集団(JDドットコム:9618/HK)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)など主力テック企業、週明け17日は吉利汽車HD(175/HK)や浙江零ホウ科技(9863/HK)、小鵬汽車(9868/HKの自動車大手などだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米国で追加利下げ、中国で預金準備率や政策金利の引き下げと金融緩和の期待が高まっていることなどは支えとなりそうだが、目先は中国経済指標や企業決算の動向を見極めながらの展開となろう。今年の相場をリードしてきたAI関連株に高値警戒感が浮上していることも重しだ。


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