2025/09/23 08:56 NEW!!
神経質な値動きか、米長期金利の上昇基調が逆風 
◆23日の香港マーケットは、米長期金利の上昇基調を嫌気し神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は好悪材料が交錯。米長期金利の上昇基調が不安材料となる半面、米株の高値更新は好材料だ。22日の米債券市場では、米利下げサイクルの期待がやや後退する中、長期金利の指標となる10年債利回りの上昇が続いた(債券価格は4日続落)。米メディアは22日、アトランタ連銀のボスティック総裁が次回(10月)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ継続を決定することに慎重な見方を示したと伝えている。
一方、22日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日続伸し、連日で史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%高と3日続伸し、3日続けて最高値を更新した。ほか、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が0.4%上昇し、前週に続けて最高値を切り上げている。米長期金利の上昇基調はあるものの、ハイテク大手に個別の買い材料が浮上し、全体相場を押し上げた。新型「iPhone17」の販売好調を受け、アップル株は4.3%高。オープンAIに出資し、人工知能(AI)向けデータセンターを展開すると発表したエヌビディア株が4.0%上昇している。
半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%安と3日続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が6.2%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が3.3%安、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が3.2%安と下げが目立った。
内部環境はやや不透明。中国の金融緩和期待が後退している。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は22日の会見で、米国は先週利下げしたが、中国の金融政策は国内の事情によるとして、利下げを急がない姿勢を強調した。22日公表された実質的な政策金利となる9月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、4カ月連続で据え置かれている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米株の高値更新などは支えだが、中国の緩和期待後退に加え、米長期金利の上昇基調が引き続き売り材料として意識されよう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は好悪材料が交錯。米長期金利の上昇基調が不安材料となる半面、米株の高値更新は好材料だ。22日の米債券市場では、米利下げサイクルの期待がやや後退する中、長期金利の指標となる10年債利回りの上昇が続いた(債券価格は4日続落)。米メディアは22日、アトランタ連銀のボスティック総裁が次回(10月)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ継続を決定することに慎重な見方を示したと伝えている。
一方、22日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日続伸し、連日で史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%高と3日続伸し、3日続けて最高値を更新した。ほか、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が0.4%上昇し、前週に続けて最高値を切り上げている。米長期金利の上昇基調はあるものの、ハイテク大手に個別の買い材料が浮上し、全体相場を押し上げた。新型「iPhone17」の販売好調を受け、アップル株は4.3%高。オープンAIに出資し、人工知能(AI)向けデータセンターを展開すると発表したエヌビディア株が4.0%上昇している。
半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%安と3日続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が6.2%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が3.3%安、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が3.2%安と下げが目立った。
内部環境はやや不透明。中国の金融緩和期待が後退している。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は22日の会見で、米国は先週利下げしたが、中国の金融政策は国内の事情によるとして、利下げを急がない姿勢を強調した。22日公表された実質的な政策金利となる9月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、4カ月連続で据え置かれている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米株の高値更新などは支えだが、中国の緩和期待後退に加え、米長期金利の上昇基調が引き続き売り材料として意識されよう。
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