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2025/11/17 08:43 NEW!!

売り先行か、内外環境が不透明 無料記事

◆週明け17日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米追加利下げの期待が一段と後退している。米金融政策者からは、金融緩和に消極的な発言が相次ぐ。米セントルイス地区連銀のムサレム総裁や米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁などに続き、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに反対票を投じていたカンザスシティー連銀のシュミッド総裁が14日、12月会合でも利下げに反対する可能性を示唆した。米金利先物市場の値動きから算出するCMEフェドウオッチ(政策金利が変更される確率)によると、12月のFOMCで0.25%利下げする確率は14日午後時点で約46%に低下している(7日時点では67%)。
 14日の米株市場は、追加利下げの期待感が薄れる中、主要指標のNYダウが前日比0.7%安と続落した。ただ、このところ下げのきつかったハイテク関連には買い戻しが入り、ナスダック指数は0.1%高と4日ぶりに反発している。
 中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.6%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が5.2%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.6%安京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が3.9%安と下げが目立った。
 内部環境も不透明。中国の月次経済統計が総じて弱いものとなる中、国内経済の先行き不安が強まっている。14日に発表された10月の小売売上高は市場予想を上回ったものの9月からは成長が鈍化し、鉱工業生産は予想下振れ。1〜10月の固定資産投資は予想以上に減少し、不動産開発投資は落ち込みが拡大した。また、13日公表された10月の金融統計でも、人民元建て新規融資額が予想を大幅に下回り、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは予想をわずかに上回ったものの、前月からは減速している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。内外環境の不透明感が投資家のリスク回避スタンスを高めよう。
 また、香港では主要な中国企業の四半期決算報告が進んでいる。業績動向も気がかりだ。本日17日は、吉利汽車HD(175/HK)や浙江零ホウ科技(9863/HK)、小鵬汽車(9868/HK)、18日は小米集団(1810/HK)や百度集団(9888/HK)、携程集団(9961/HK)、19日は聯想集団(992/HK)や快手科技(1024/HK)、金山軟件(3888/HK)、20日は莎莎国際HD(178/HK)や網易(9999/HK)、石薬集団(1093/HK)などだ。


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