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2025/11/19 08:49 NEW!!

上値の重い展開か、米ハイテク株安が逆風に 無料記事

◆19日の香港マーケットは、米ハイテク株安が重しとなる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米ハイテク株安が逆風だ。18日の米株市場では、人工知能(AI)産業の過剰投資や関連銘柄の割高感が意識される中、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が前日比1.2%安と続落。10月上旬以来の安値を付けている。また、主要指標のNYダウは1.1%安と4日続落し、10月中旬以来、約1カ月ぶりの安値で取引を終えた。市場では、AIブームを主導する半導体大手エヌビディアの業績動向に注目が集まっている。同社は19日(日本時間20日)、8〜10月期決算を発表する予定。AI半導体の旺盛な需要は見込まれているものの、高い成長期待に応える業績内容が明らかにされるかが気がかりだ。同社の業績見通しは、AI関連銘柄全体に影響が及ぶとみられている。エヌビディア株は2.8%安と続落した。
 半面、中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%高と4日ぶりに反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が2.7%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が2.3%高、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が1.3%高と上げが目立った。百度が報告した7〜9月期決算は赤字転落だったが、特別損失を除けば黒字。ほぼ予想の範囲内だったとして買い安心感が広がった。そのほか、OTC(店頭市場)にADR上場する小米集団(シャオミ・コーポレーション:XIACY/US、1810/HK)が0.2%高。同社の7〜9月期決算は129%増益と堅調で、新規参入した電気自動車(EV)事業部門が四半期ベースで初めて黒字となった。
 内部環境に新規材料は乏しい。中国経済の鈍化懸念と、中国の政策に対する期待感が交錯している。先週までにほぼ出揃った中国の月次経済統計は、内需の弱さを改めて浮き彫りにする内容だった。半面、経済対策の期待は強まる。中国では12月中旬以降に、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が開催される見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。このところの下落を受けた自律反発狙いの買いや、業績動向を手掛かりにした物色はみられそうだが、米ハイテク株安が逆風となる。エヌビディアの決算発表を前に、様子見ムードも漂いそうだ。


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