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2018/07/05 08:43

上値の重い展開か、米中の追加関税を警戒 無料記事

◆5日の香港マーケットは、米中の追加関税を警戒して上値の重い展開か。
 外部環境に目立った新規の手がかりはない。昨夜の米国市場では、株や債券、為替、商品が独立記念日で休場だった。場が開いていた欧州市場では、主要株価指標がまちまちの展開。材料不足のなかで、積極的な売買が手控えられている。
 一方、中国国内の環境はネガティブ。4日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.0%安と反落し、約2年4カ月ぶりの安値を切り下げた。米中の関税応酬を警戒。米国の対中関税発動を6日に控えるなか、中国は同額の報復関税で応じると表明している。トランプ米大統領は、「中国の対応によってはさらに追加関税を課す」などとコメント。両国間に歩み寄りの気配がうかがえないなか、貿易摩擦の激化が貿易戦争に発展すると危ぐされた。上海総合指数は人民元安の進行一服を手がかりに上昇する場面がみられたものの、前場途中からマイナスに転じている。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。ハンセン指数が約7カ月ぶりの安値水準に達するなど、自律反発狙いの買いは入りやすい環境だが、米国の対中関税発動をあす7日に控え、投資家の様子見ムードが強まりそうだ。なお、米中通商問題に絡んでは、中国財政部が4日、「われわれが米国より早く追加関税を発動させることはない」と表明。「時差の関係で、中国が米国よりも早く発動させる見込み」と一部メディアが報じたことを否定した。中国は貿易摩擦の激化を望んでいない――との姿勢を示唆したことはプラス材料として意識される可能性もあろう。
 本土マーケットも神経質な値動きか。米中の関税応酬を警戒し、模様眺めのスタンスが漂いそうだ。ただ、上海総合指数が約2年4カ月ぶりの安値水準に落ち込む中、値ごろ感に着目した買いが入ることには期待したい。


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