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2021/11/24 08:49

方向感を欠く展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆24日の香港マーケットは、好材料と悪材料が交錯する中で方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には好悪材料が入り混じる。昨夜の米株市場は、金利動向を巡り、高安まちまちの展開だった。次期FRB(連邦準備理事会)議長にパウエル議長が続投する見通しとなり、早期利上げ観測が加速。長期金利が一段と上昇した。金融株などには追い風となっているが、株価の割高感が意識されるグロース株には逆風が強まっている。ハイテク株比率の大きいナスダック指数が前日比0.5%安と続落する一方、主要指標のNYダウは前日比0.5%高と続伸した。原油高を手がかりに石油株も買われている。
 他方、欧州で新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかからないことは不安要素だ。世界保健機関(WHO)は23日、「欧州で2022年春までにコロナで新たに70万人死亡する」と予想。これまでの感染死予測(約150万人)から5割近く増加する計算だ。オーストリアで厳格な外出制限が再導入されるなど、経済活動の停滞も危ぐされている。
 中国国内でも好材料と悪材料が交錯。中国人民銀行(中央銀行)が緩和的な金融政策に舵を切る――との見方が広がっていることはプラスだ。半面、大型のインターネットプラットフォーマーに対し、中国政府が「データ税」を導入するとの観測はマイナス。格差是正を目指す「共同富裕」を掲げる中国当局は、ネット大手に対して利益の還元を求めていく方針という。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。原油や非鉄の商品市況高は資源株などにとって追い風になりそうだが、ハイテク株を巡る不透明感は重しとなろう。
 なお、前日引け後にスマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が四半期(7〜9月期)決算を報告した。純利益は前年同期比84%減の7億9200万人民元に落ち込み、市場予想(54億7000万人民元)を大幅に下回っている。



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