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2024/03/20 08:49

上値の重い展開か、米金融政策を注視 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米金融策の見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。19日の米株市場は、景気懸念がやや薄らぐ中、消費関連株の一角を中心に買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって続伸している。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.6%上昇し、終値の史上最高値を更新した。住宅市場の持ち直しが期待される。朝方公表された今年2月の住宅着工件数は前月比10.7%増と予想を上回り、昨年5月以来の大幅な伸びとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を20日(日本時間21日未明)に控え、朝方は上値が重かったものの、徐々に上昇の勢いを増している。FOMC後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見は、ハト派(緩和的)の内容となる――との観測も流れた。米債券市場では、米10年債利回りが低下に転じている。
 一方、中国では、きょう20日(日本時間10時15分ごろ)、実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される。銀行貸出の指標となる1年物LPRは現行の3.45%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.95%に据え置かれる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の政策期待や、米長期金利の低下などは支えとなるものの、FOMCの内容が気がかり材料となろう。通貨を米ドルにペッグする香港は、米金融政策の影響が大きいほか、内外金利差などによる資金流出を警戒する中国でも、米金利動向に目が離せない。
そのほか、香港上場する主要企業の決算報告が月末に向かい集中する。業績動向に着目した売買が活発化しそうだ。直近で報告された銘柄では、スマートフォン大手、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)の通期業績が606%増益と堅調だ。なお本日は、香港中華煤気(3/HK)や電能実業(6/HK)、吉利汽車HD(175/HK)、騰訊HD(700/HK)、華潤電力HD(836/HK)、快手科技(1024/HK)、石薬集団(1093/HK)、中国中煤能源(1898/HK)、舜宇光学科技(2382/HK)、金山軟件(3888/HK)、京東健康(6618/HK)などが決算発表を予定している。


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