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2024/09/30 09:11

神経質な値動きか、国慶節連休前に様子見も 無料記事

◆週明け30日の香港マーケットは、中国の大型連休を前に神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好といえる。27日の米株市場は、一部ハイテク株が利食い売りにおされたものの、全体としては底堅い展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%高と続伸し、24日に付けた史上最高値を更新。一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%安と5日ぶりに反落した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ継続で、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が続いている。FRBが金融政策で重要視する8月の米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)の上昇率は前月比で0.1%にとどまり、予想(0.2%)を下回った。インフレの鈍化傾向を受け、FRBは利下げをしやすくなると期待されている。また、9月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は70.1となり、速報値(69.0)から上方修正されたこともプラスだ。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は4.0%高と続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が12.8%高、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が9.0%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が8.7%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が8.2%高などと値を上げている。
 内部環境も安定的。中国人民銀行(中央銀行)は29日、住宅ローン金利の変更を柔軟にすると公表した。また、広州市政府は29日、住宅購入の規制を全て撤廃すると発表。上海市や深セン市なども規制を緩和している。中国共産党は26日、中央政治局会議を開催し、財政・金融政策によるカウンターシクリカル調整機能を強化する方針を確認。習近平・国家主席は十分な財政支出を政府に求め、不動産市場を安定化させる必要性に言及した。
 なお、中国では本日朝方(日本時間10時半ごろ)、9月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が公表される予定。最新のコンセンサス予想では、8月の49.1から49.4に上向く見通しだ。それに続き、民間集計の財新・中国製造業PMIが発表される(日本時間10時45分ごろ)。市場予想では前月をやや上回る見込みだ。
 そのほか今週は、国慶節の大型連休が来週にスタート。中国本土市場は10月1〜7日が休場、香港は1日が休場となる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。内外環境は安定しているものの、中国の大型連休を前に様子見ムードが漂いそうだ。また、指数はこのところの上昇が急ピッチだっただけに、売り圧力も高まっている。先週の相場では、ハンセン指数の週間上昇率が13.0%で約26年半ぶり、上海総合指数は12.8%で約16年ぶりの大きさを記録した。



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