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2024/08/05 08:46

売り先行か、米景気懸念が重し 無料記事

◆週明け5日の香港マーケットは、米景気懸念で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。2日の米株市場は、弱い米雇用統計が投資家心理を冷やす展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.5%安し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.4%安と続落している。米労働省が公表した7月の米雇用統計では、(非農業部門の)雇用者数の伸びが予想以上に減速し、失業率は4カ月連続で上昇。平均時給の伸び鈍化も続いた。直近で公表された各種経済指標が弱い内容だったこともあり、米経済のリセッション(景気後退)懸念が高まっている。主力ハイテク株の急落も逆風。7〜9月期の売上高見通しがアナリスト予想に届かず、インテルが26%安と値を下げている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で25.82%高い23.39に急上昇し、2023年3月以来の高水準に達した。他方、米連邦準備理事会(FRB)9月に利下げするとの見方は一段と強まり、米債券市場では米10年債利回りが急低下。一時、昨年12月以来の低い水準を付けた。
 一方、中国では経済対策の期待が高まる。国務院(内閣に相当)は3日、個人消費を促進するための行動計画を発表した。足元では7月の景況感指数が悪化し、4〜6月期の経済成長率が予想を下回っている。当局は国内景気を押し上げるため、景気テコ入れ策を強めるとの見方が強まる状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行か。上述したように、米景気懸念で先週末の米株が大幅続落したことがマイナス材料だ。ただ、先週末のハンセン指数は2.1%安と続落し、約3カ月ぶりの安値をつけただけに、売り一巡後に安値拾いの買いが入ることには期待したい。


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