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2024/12/03 08:46

しっかりか、米半導体株高が追い風に 無料記事

◆3日の香港マーケットは、米半導体株高を追い風にしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。2日の米株市場は、利益確定売りが重しとなったものの、ハイテク株の物色で下値の堅い展開だった。前週末に史上最高値を更新した主要指標のNYダウは前営業日比0.3%安と反落したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%高と続伸し、11月11日以来となる最高値を更新している。ほか、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数が0.2%上昇し、連日で最高値を更新した。ハイテク関連では、自動運転システムの期待感で、テスラ株が上昇。人工知能(AI)産業の拡大が期待される中、半導体株も買われた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2.6%上昇し、主要株価指数をアウトパフォームしている。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%高と3日続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が5.7%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.9%高、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が1.7%高と上げが目立っている。
 商品相場に関しては、原油相場が0.1%高と5日ぶりに反発する一方、金先物が0.8%安と4日ぶりに反落。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミは上昇したが、銅やニッケルなど値下がりする産品が多かった。
 一方、内部環境は安定的。中国の景況感が改善している。2日に公表された民間による11月の財新・中国製造業PMIは予想(50.6)を上回る51.5に上向き、5カ月ぶりの高水準に達した。先週末に発表された国家統計局などによる景況感指数に関しても、製造業PMIが50.3に上向き、市場予想(50.2)も上回っている。追加経済対策の期待感も持続。年内の預金準備率引き下げ観測が依然流れている。金融当局が緩和スタンスを強めるとの見方で、2日の中国債券市場では、10年債利回りが過去最低水準を付けた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国景況感の改善や、米半導体株の上昇が追い風だ。ただ、米中対立激化の警戒感はくすぶっている。バイデン米政権は2日、新たな対中半導体規制を発表。中国商務部は同日、強く反対するとコメントしている。もっとも、規制強化に関しては既に報道されていたこともあり、影響は限定されそうだ。


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