/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/08/20 09:04

しっかりか、内外環境が安定 無料記事

◆20日の香港マーケットは、内外環境の安定でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。19日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が引き続き支えとなる展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.6%高と5日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高と8日続伸している。直近で公表された経済指標では、小売の堅調や消費マインドの上向きが確認された。そのうえで、米利下げが米景気を押し上げると期待されている。米紙ウォールストリート・ジャーナルが19日報じたところによると、 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げすることを支持する考えを示した。なお、パウエルFRB議長は23日、ジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)で講演する予定。9月利下げに言及するか注目されている。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%高と続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が4.6%高、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が3.8%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.4%高などと値を上げている。
 内部環境も良好。中国の内需持ち直しや、経済対策に対する期待感が続いている。香港上場企業の業績改善もプラスだ。佳境入りしている主要企業の決算報告では、増益や黒字転換などを明らかにする企業が目立ち、増配方針を発表する企業も相次ぐ状況だ。
 香港上場企業の中間決算発表は、きょう20日に中国電信(728/HK)や快手科技(1024/HK)、舜宇光学科技(2382/HK)、小鵬汽車(9868/HK)、21日に恒基兆業地産(12/HK)や吉利汽車HD(175/HK)、石薬集団(1093/HK)、小米集団(1810/HK)、薬明生物技術(2269/HK)、22日に大唐国際発電(991/HK)や華晨中国汽車HD(1114/HK)、AIAグループ(1299/HK)、瑞声科技HD(2018/HK)、中国平安保険(2318/HK)、イ柴動力(2338/HK)、碧桂園服務HD(6098/HK)、百度集団(9888/HK)、網易(9999/HK)、23日に中国石油化工(386/HK)や龍湖集団HD(960/HK)、中国中煤能源(1898/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)、洛陽欒川モリブデン業集団(3993/HK)などが予定されている。
 また、中国ではきょう20日(日本時間10時ごろ)、実質的な政策金利となる8月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される予定。銀行貸出の指標となる1年物LPRは現行の3.35%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85%に据え置かれる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。米景気懸念の後退や、中国経済対策の期待感など内外環境の安定が相場の支えだ。ただ、ハンセン指数は前日に約1カ月ぶりの高値水準を回復する中、戻り売り圧力が強まっていることには注意したい。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース