2024/08/27 09:07
売り先行か、中国の景気鈍化懸念が重し
◆27日の香港マーケットは、中国の景気懸念で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はやや不透明。26日の米株市場は、ハイテク大手の決算発表を控え方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と続伸し、史上最高値を更新する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%安と反落している。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げするとの観測が引き続き支えになる半面、米半導体大手エヌビディアの四半期決算発表を28日引け後に控え、様子見ムードも漂った。エヌビディアはAI(人工知能)ブームをけん引してきたため、業績内容や見通しがハイテク株全般に影響する可能性がある。エヌビディア株は2.3%下落した。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.8%下落した。格安サイト「Temu(テム)」を運営するピン多多(PDD/NASDAQ)が28.5%安と急落。同社の4〜6月期決算は売上高が予想を下回ったうえ、成長鈍化見通しも示した。業界の競争激化も指摘されている。ほか、主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が4.6%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が4.3%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が3.8%安、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が2.3%安などと値を下げている。
一方、内部環境には好材料と悪材料が交錯。中国経済対策の期待感が高まっていることはプラスだ。住宅都市農村建設部の董建国・副部長は23日の記者会見で、不動産市況の改善に向けた在庫住宅の買い上げ政策を加速させると表明。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は24日、経済回復に向けて支援を継続していくと述べた。他方、中国財政の弱さはマイナス。中国財政部が26日発表したデータによると、今年1〜7月の一般公共予算収入(財政収入)は前年同期比で2.6%減少する一方、支出は2.5%増にとどまった。
なお、香港では主要な上場企業の中間決算報告が今週に出揃う。きょう27日は華潤電力HD(836/HK)や澳門博彩HD(880/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、華潤置地(1109/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、中海油田服務(2883/HK)、中国建材(3323/HK)、翰森製薬集団(3692/HK)、海底撈国際HD(6862/HK)、農夫山泉(9633/HK)、携程集団(9961/HK)、あす28日は比亜迪電子国際(285/HK)や江西銅業(358/HK)、復星国際(656/HK)、中国海外発展(688/HK)、中国海洋石油(883/HK)、龍源電力集団(916/HK)、比亜迪(1211/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)、理想汽車(2015/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国アルミ(2600/HK)、広州富力地産(2777/HK)、交通銀行(3328/HK)、美団(3690/HK)、中信証券(6030/HK)、江西金力永磁科技(6680/HK)などが決算発表する予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。中国Eコマースの業績不安がくすぶる中、中国景気の鈍化も警戒されている。また、中国と西側諸国の関係悪化が強まっていることも不安要素だ。カナダ政府は26日、中国製の電気自動車(EV)と鉄鋼・アルミに新たな関税を課すと発表。中国EVについては、欧州連合(EU)も先ごろ追加関税の最終案を公表している。米国も輸入関税の引き上げる見通しだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はやや不透明。26日の米株市場は、ハイテク大手の決算発表を控え方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と続伸し、史上最高値を更新する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%安と反落している。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げするとの観測が引き続き支えになる半面、米半導体大手エヌビディアの四半期決算発表を28日引け後に控え、様子見ムードも漂った。エヌビディアはAI(人工知能)ブームをけん引してきたため、業績内容や見通しがハイテク株全般に影響する可能性がある。エヌビディア株は2.3%下落した。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.8%下落した。格安サイト「Temu(テム)」を運営するピン多多(PDD/NASDAQ)が28.5%安と急落。同社の4〜6月期決算は売上高が予想を下回ったうえ、成長鈍化見通しも示した。業界の競争激化も指摘されている。ほか、主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が4.6%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が4.3%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が3.8%安、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が2.3%安などと値を下げている。
一方、内部環境には好材料と悪材料が交錯。中国経済対策の期待感が高まっていることはプラスだ。住宅都市農村建設部の董建国・副部長は23日の記者会見で、不動産市況の改善に向けた在庫住宅の買い上げ政策を加速させると表明。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は24日、経済回復に向けて支援を継続していくと述べた。他方、中国財政の弱さはマイナス。中国財政部が26日発表したデータによると、今年1〜7月の一般公共予算収入(財政収入)は前年同期比で2.6%減少する一方、支出は2.5%増にとどまった。
なお、香港では主要な上場企業の中間決算報告が今週に出揃う。きょう27日は華潤電力HD(836/HK)や澳門博彩HD(880/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、華潤置地(1109/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、中海油田服務(2883/HK)、中国建材(3323/HK)、翰森製薬集団(3692/HK)、海底撈国際HD(6862/HK)、農夫山泉(9633/HK)、携程集団(9961/HK)、あす28日は比亜迪電子国際(285/HK)や江西銅業(358/HK)、復星国際(656/HK)、中国海外発展(688/HK)、中国海洋石油(883/HK)、龍源電力集団(916/HK)、比亜迪(1211/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)、理想汽車(2015/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国アルミ(2600/HK)、広州富力地産(2777/HK)、交通銀行(3328/HK)、美団(3690/HK)、中信証券(6030/HK)、江西金力永磁科技(6680/HK)などが決算発表する予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。中国Eコマースの業績不安がくすぶる中、中国景気の鈍化も警戒されている。また、中国と西側諸国の関係悪化が強まっていることも不安要素だ。カナダ政府は26日、中国製の電気自動車(EV)と鉄鋼・アルミに新たな関税を課すと発表。中国EVについては、欧州連合(EU)も先ごろ追加関税の最終案を公表している。米国も輸入関税の引き上げる見通しだ。
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