◆25日の香港マーケットは、中国企業の業績見極めで方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は中立。24日の米株市場は、米企業の業績動向をにらみながら、まちまちの展開となった。主要指標のNYダウが前日比0.3％安と4日続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8％高と反発している。主要企業の四半期決算報告が本格化する中、業績動向で売り買いが交錯。売上高が予想を下回ったIBMは6.1％安、売上高が下振れし、通期売上高見通しを下方修正したハネウエルが5.1％安と急落しダウ平均を押し下げた。半面、1株利益が予想を上回り、通年の販売見通しを上方修正したテスラは22％高と急伸。ハイテク株全体の追い風となった。
　中国銘柄はさえない。中国企業のADR（米国預託証券）で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数（HXC）は0.8％安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車（エックスポン：9868/HK、XPEV/NYSE）が6.2％安、蔚来汽車（9866/HK、NIO/NYSE）が4.1％安、ビリビリ（9626/HK、BILI/NASDAQ）が2.1％安などと値を下げている。
　商品相場はまちまち。NY商品市場ではWTI原油先物が0.8％安と続落する一方、金先物は反発した。ロンドン金属取引所（LME）では、主要産品が概ね上昇している。
　一方、内部的には企業業績の動向が気がかり。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表がスタートしている。香港上場の主要企業では、今日25日に中国外運(598/HK)や中国海外発展(688/HK)、東江環保(895/HK)、中国神華能源(1088/HK)、国薬HD(1099/HK)、エン鉱能源集団(1171/HK)、金風科技(2208/HK)、長城汽車(2333/HK)、中国建材(3323/HK)、週明け28日には中国石油化工(386/HK)や中国海洋石油(883/HK)、北京汽車(1958/HK)、中国建築国際集団(3311/HK)、洛陽欒川モリブデン業集団(3993/HK)などが報告する予定だ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは方向感を欠く展開か。中国当局が国内景気や株式市場の支援策を強めていることは引き続き支えとなりそうだが、目先は主要企業の決算を見極めたいとするスタンスが優勢となろう。


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