/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/09/23 08:54

上値の重い展開か、新規材料に乏しく 無料記事

◆週明け23日の香港マーケットは、新規材料に乏しい中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。20日の米株市場は、高値警戒感が重しとなったものの、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が相場を支える展開だった。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は前日比0.4%安と反落したが、主要指標のNYダウは0.1%高と続伸し、史上最高値を連日で更新している。米連邦準備理事会(FRB)が大幅利下げに舵を切ったことを受け、米経済が持ち直すとの期待が続いた。ウォラーFRB理事は20日、今後数カ月にわたり利下げ余地があるとした上で、必要があれば大幅利下げの可能性もあるとの認識を示している。ただ、上値は限定的。新規の買い材料には乏しく、好材料の出尽くし感も意識された。米債券市場では、米10年債利回りが上昇している。
 中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が2.2%下げたほか、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)や京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)なども売りにおされている。
 資源相場に関しては、NY商品市場でWTI原油先物が小反落する半面、金先物価格は連日で最高値を更新している。一方、ロンドン金属取引所(LME)では、アルミなどが大幅に下げるなど主要産品が総じて軟調だった。
 内部的には経済対策の期待感が高まる状況。中国の景気懸念がくすぶる中、当局は今年の経済成長目標(5.0%前後)達成のため、新たな景気支援策を打ち出すとの見方だ。実質的な政策金利となる9月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」は予想通り据え置かれたが、早期の預金準備率引き下げ観測は強まっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米国の大幅利下げや中国経済対策の期待感などは引き続き支えとなりそうだが、一段の好材料にも乏しく、買い進む動きは限られそうだ。20日のハンセン指数が6日続伸し、約2カ月ぶりの高値水準を回復したことも売り圧力につながろう。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース