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2024/06/20 08:54

下値の堅い展開か、中国の政策に期待感 無料記事

◆20日の香港マーケットは、中国の政策に対する期待感で下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境に目立った手がかりはない。19日の海外マーケットは、米市場がジューンティーンスデーの祝日で休場だった。場が開いていた欧州市場では、主要株価指数がまちまちで動意を欠いている(英FTSE100が0.2%高、独DAXが0.4%安、仏CAC40が0.8%安など)。英国市場では、HSBCなど金融や資源株などに買いが入った。
 一方、内部環境は悪くない。当局の株価対策が好材料だ。「国家隊」と呼ばれる国有資産運用会社の国新投資有限公司は19日、投信会社の南方基金、広発基金、景順長城基金が創設したETF(上場投資信託)3本に投資したことを明らかにしている。これらのETFは、中国本土と香港間のストックコネクトで、サウスバウンド(本土→香港)取引の対象となっている中央企業(中央政府直属の国有企業)系の香港上場企業が構成銘柄だ。また、中国証券監督管理委員会(CSRC)は19日、上海証券取引所のハイテク・スタートアップ企業向け株式市場「科創板」の改革方針も発表している。
 なお、中国では、きょう20日(日本時間10時15分ごろ)、実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される予定。銀行貸出の指標となる1年物LPRは現行の3.45%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.95%に据え置かれる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開か。「国家隊」がA株市場だけではなく、香港市場のテコ入れに乗り出したことが買い安心感につながる。また、本土市場では、上海総合指数が依然として約2カ月ぶりの安値水準で推移しているだけに、値ごろ感も着目されそうだ。ただ、中国と西側諸国の関係悪化は気がかり。欧州連合(EU)や米国と中国はこのところ、複数の分野で制裁関税などの応酬を繰り返している。


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