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2024/07/16 08:30

上値の重い展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆16日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。15日の米株市場は、米金利の早期引き下げ観測が引き続き材料視される展開だった。主要指標のNYダウは前営業日比0.5%高と4日続伸し、約2カ月ぶりに終値で史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.4%高と続伸した。米国のインフレが沈静化し、米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始するとの観測が強まっている。パウエルFRB議長は15日、4〜6月の経済データにより、インフレが目標(2.0%)に向かって低下していることに自信を深めたと述べた。企業決算の好調もプラス。金融グループのゴールドマン・サックスが報告した4〜6月期決算は予想を上回り、同社株は2.6%上昇した。
 半面、内部環境はネガティブ。中国経済の先行き不安がくすぶっている。15日に発表された今年第2四半期(4〜6月)の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比4.7%にとどまり、前四半期(1〜3月)の実績(5.3%)と市場予想(5.1%)を大幅に下回った。6月の各種統計では、小売や不動産、金融などの指標が低迷している。
 一方、中国では中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が15日に開幕した。市場では「強力な景気対策」が打ち出される可能性は低いとの見方が優勢となっているものの、一部では何らかの対策が打ち出されるとの期待もある。最終日の18日に、今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ(声明)が公表される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米利下げ観測などは支えになりそうだが、中国景気の鈍化懸念がマイナス材料だ。また、中国の政策動向を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因となろう。


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