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2024/05/24 08:52

売り先行か、米金利高が重しに 無料記事

◆24日の香港マーケットは、米金利高を嫌気し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。23日の米株市場は、米インフレ懸念が重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%安と続落している。強い経済指標の結果を受け、インフレ鎮静化に時間がかかると懸念された。S&Pグローバルが発表した5月の米購買担当者指数(PMI)速報値は、製造業とサービス業がそろって予想を上回り、米労働省が23日発表した新規失業保険申請件数(週間)は予想以上に減少している。前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月30〜31日開催分)では、利下げに慎重な見方が示された。また、ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は22日、利下げする根拠は見当たらないと述べ、年内の利下げ回数は現時点で「ゼロ」だとの見解を明らかにしている。米債券市場では、米10年債利回りが急上昇した。
 一方、中国国内に目新しい材料は見られない。中国では来週27日に4月の工業企業利益、31日に5月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表される予定だ。
 企業業績の動向では、スマートフォン大手、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が前日引け後に1〜3月期決算を発表。純利益は前年同期比0.5%減の41億8206万人民元にとどまったが、市場予想は上回った。売上高は予想を上回る27%増。四半期決算としては、ここ2年で最大の増収率となっている。ほか、オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が公表した四半期決算は13%増益だった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、米利下げ期待の後退で米長期金利が上昇したことを売り材料視しよう。また、欧米と中国が制裁関税引き上げの応酬を続けていることも依然として不安材料だ。


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