2024/10/30 08:42
神経質な値動きか、米中指標が気がかり
◆30日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は中立。29日の米株市場は、景気敏感株などが売られる半面、ハイテク株が買われるなどまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%高と4日続伸している(ナスダック指数は史上最高値)。雇用情勢の軟化が消費活動の低迷につながると警戒された。29日発表された9月の米雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人件数が予想を下回り、2021年1月以来で最低となった。8月分も下方修正されている。なお、米国では、30日に第3四半期GDP(速報値)、11月1日に10月の雇用統計などが発表される予定だ。他方、大手ハイテク株には好決算の先回り買いが続く。主要企業の決算報告が続く中、アップルやアルファベット(グーグルの持ち株会社)、マイクロソフトなどが上昇し、ハイテク株全体の追い風となった(アルファベットが引け後に発表した7〜9月期決算は予想を上回り、株価は時間外取引で上昇している)。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%安と3日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.5%安、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が3.6%安、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が2.4%安などと値を下げている。
商品相場に関しては、原油相場が続落する一方、金相場は4日続伸(金先物は30日朝方、時間外取引で最高値)。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品の値動きがまちまちだった。
一方、内部的には、中国企業の業績動向や指標発表が気がかり材料。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が終盤を迎える。香港上場の主要企業では、今日30日は比亜迪電子国際(285/HK)や鞍山鋼鉄(323/HK)、鞍鋼(347/HK)、中国中鉄(390/HK)、中国東方航空(670/HK)、中国国際航空(753/HK)、中国建設銀行(939/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、比亜迪(1211/HK)、中国農業銀行(1288/HK)、中国工商銀行(1398/HK)、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、広発証券(1776/HK)、中国交通建設(1800/HK)、百威亜太HD(1876/HK)、中遠海運HD(1919/HK)、万科企業(2202/HK)、広州汽車集団(2238/HK)、中銀香港(2388/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、交通銀行(3328/HK)、中国銀行(3988/HK)などが報告する予定だ。
経済指標では、あす31日に(日本時間10時半ごろ)、10月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMIが公表される予定。製造業PMIについては、9月の49.8と同水準で着地すると予想されている。それに続き、民間集計の財新・中国製造業PMIが11月1日、財新・中国サービス業PMIが5日に発表される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米中の指標発表を前に、買いが手控えられる可能性がある。また、先端技術分野の投資を巡り、米中対立が深まっていることも重しだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は中立。29日の米株市場は、景気敏感株などが売られる半面、ハイテク株が買われるなどまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%高と4日続伸している(ナスダック指数は史上最高値)。雇用情勢の軟化が消費活動の低迷につながると警戒された。29日発表された9月の米雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人件数が予想を下回り、2021年1月以来で最低となった。8月分も下方修正されている。なお、米国では、30日に第3四半期GDP(速報値)、11月1日に10月の雇用統計などが発表される予定だ。他方、大手ハイテク株には好決算の先回り買いが続く。主要企業の決算報告が続く中、アップルやアルファベット(グーグルの持ち株会社)、マイクロソフトなどが上昇し、ハイテク株全体の追い風となった(アルファベットが引け後に発表した7〜9月期決算は予想を上回り、株価は時間外取引で上昇している)。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%安と3日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.5%安、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が3.6%安、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が2.4%安などと値を下げている。
商品相場に関しては、原油相場が続落する一方、金相場は4日続伸(金先物は30日朝方、時間外取引で最高値)。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品の値動きがまちまちだった。
一方、内部的には、中国企業の業績動向や指標発表が気がかり材料。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が終盤を迎える。香港上場の主要企業では、今日30日は比亜迪電子国際(285/HK)や鞍山鋼鉄(323/HK)、鞍鋼(347/HK)、中国中鉄(390/HK)、中国東方航空(670/HK)、中国国際航空(753/HK)、中国建設銀行(939/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、比亜迪(1211/HK)、中国農業銀行(1288/HK)、中国工商銀行(1398/HK)、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、広発証券(1776/HK)、中国交通建設(1800/HK)、百威亜太HD(1876/HK)、中遠海運HD(1919/HK)、万科企業(2202/HK)、広州汽車集団(2238/HK)、中銀香港(2388/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、交通銀行(3328/HK)、中国銀行(3988/HK)などが報告する予定だ。
経済指標では、あす31日に(日本時間10時半ごろ)、10月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMIが公表される予定。製造業PMIについては、9月の49.8と同水準で着地すると予想されている。それに続き、民間集計の財新・中国製造業PMIが11月1日、財新・中国サービス業PMIが5日に発表される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米中の指標発表を前に、買いが手控えられる可能性がある。また、先端技術分野の投資を巡り、米中対立が深まっていることも重しだ。
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