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2024/12/13 08:49

上値の重い展開か、好材料の出尽くし感も 無料記事

◆13日の香港マーケットは、好材料の出尽くし感意識で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。12日の米株市場は、インフレ再燃の警戒感で売られる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%安と6日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%安と反落している。朝方公表された11月の米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.4%上昇し、予想(0.2%上昇)に反し、前月(0.3%上昇)から伸びが加速した。前日発表された米消費者物価指数(CPI)は予想通りの結果だったが、PPI上昇率が予想外に加速したことで、インフレ高進の懸念が強まっている。米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、11月22日以来の高水準に達した。個別では、業界の規制強化懸念が引き続き重しとなり、医療保険のユナイテッドヘルスが3.3%安と続落。ダウ平均の押し下げる一因となった。
 中国銘柄は強含み。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.2%高と3日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、中通快逓(開曼)(2057/HK、ZTO/NYSE)が1.9%高、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が1.1%高と上げが目立っている。
 商品相場に関しては、原油相場が0.4%安と4日ぶりに反落し、金先物が1.7%安と5日ぶりに反落。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品がほぼ全面安だった。
 一方、中国では12日、翌年の経済政策方針を決定する「中央経済工作会議」が2日間の日程で閉幕。財政赤字の拡大で内需を刺激する方針などが示された。政策金利や預金準備率の引き下げも「適切な時期」に行うとしている。ただ、内容は予想の範囲内だったうえ、一部のエコノミストは、消費刺激の具体性に欠けると指摘した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。主要指数はこのところ、政策期待で上昇基調を強めていただけに、いったん材料の出尽くし感が意識される可能性もある。米長期金利の上昇や、資源相場の下落もマイナス材料だ。


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