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2024/08/15 08:49

神経質な値動きか、中国指標を注視 無料記事

◆15日の香港マーケットは、中国指標を気にしながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。14日の米株市場は、物価上昇の鈍化が引き続き手がかりとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.61%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.03%高と小幅ながら5日続伸している。米労働省が公表した7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で予想を下回る2.9%上昇にとどまり、前月の3.0%上昇から鈍化した。前年比の上昇率が3.0%を下回るのは2021年3月以来で初めてとなる。前日発表された同月の米生産者物価指数(PPI)が下振れたこともあり、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切る根拠がさらに増した。この日の米債券市場では、米10年債利回りが引き続き低下している。
 ただ、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.8%下落した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が6.3%安、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が4.4%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.2%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が2.0%安などと値を下げている。
 一方、中国では、きょう15日(日本時間午前11時ごろ)、7月の主要経済統計がまとめて公表される予定。注目の小売売上高は前月の2.0%増から2.6%増に上向く見通しだが、鉱工業生産などは増加率が減速し、不動産関連の指標も悪化が続くと予想されている。13日に発表された金融統計では、人民元建て新規融資額が市場予想を大幅に下回り、15年ぶりの低水準に落ち込んでいるだけに、各統計の内容が気がかりだ。
 なお、香港に上場する主要な企業の決算報告も集中。きょう15日は長江和記実業(1/HK)や銀河娯楽集団(27/HK)、中国聯通(762/HK)、永利澳門(1128/HK)、李寧(2331/HK)、京東物流(2618/HK)、京東健康(6618/HK)、16日は香港中華煤気(3/HK)や中興通訊(763/HK)、金沙中国(1928/HK)などが中間決算を発表する。前日報告された決算では、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)中間期業績が72%増益となり、市場予想も上回った。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米長期債利回りの低下など好材料はあるものの、中国指標の内容によっては相場が乱高下する可能性もあろう。


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