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2024/08/12 08:54

上値の重い展開か、米中の指標発表が気がかり 無料記事

◆週明け12日の香港マーケットは、米中の指標見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。9日の米株市場は、前日の好地合いを継ぐ展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と続伸している。景気後退(リセッション)懸念後退が引き続き相場の支えとなった。米労働省が前日に報告した新規失業保険申請件数(週間)は予想以上に減少し、減少幅は約11カ月ぶりの大きさとなっている。また、米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げを開始するとの観測も米経済にとっての追い風だ。米債券市場では、米10年債利回りが低下に転じている。ただ、上値は限定的。12日の週に、7月の米物価統計や小売売上高が発表されるため、内容を見極めたいとするスタンスも漂った。
 半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%下落した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が5.0%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が3.0%安、百度集団(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が1.7%安などと値を下げている。
 一方、中国では今週15日、7月の小売売上高や鉱工業生産などが発表される予定。また、7月の金融統計も15日までに報告される。これまでに公表された経済統計では、貿易統計で輸入が上振れし、物価統計で生産者物価指数(PPI)が予想を上回るなど、内需の持ち直しが示唆された。ただ、外需の弱さが中国経済の足かせになるとの不安もある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値が重そうだ。上述したように、米中の指標発表が気がかり材料となる。香港で主要な上場企業の決算報告が進む中、目先は企業業績の着目した個別株物色となろう。今週は12日に、裕元工業集団(551/HK)や閲文集団(772/HK)、13日に万洲国際(288/HK)や中国生物製薬(1177/HK)、14日に電能実業(6/HK)や騰訊HD(700/HK)、京東集団(9618/HK)、15日に長江和記実業(1/HK)や銀河娯楽集団(27/HK)、中国聯通(762/HK)、永利澳門(1128/HK)、李寧(2331/HK)、京東物流(2618/HK)、京東健康(6618/HK)、16日に香港中華煤気(3/HK)や中興通訊(763/HK)、金沙中国(1928/HK)などが中間決算を発表する。そのほか、14日に阿里巴巴集団HD(9988/HK)が第1四半期決算を公表する予定だ。


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