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2024/09/06 08:38

米中指標発表控え上値の重い展開か、台風警報で終日取引中止も 無料記事

◆6日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。5日の米株市場は、8月米雇用統計の公表を前に方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と3日ぶりに反発している。足元で報告された雇用関係の指標がまちまちの内容となる中、6日に発表される8月米雇用統計の内容を見極めたいとするスタンスが強まった。8月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が9万9000人増にとどまり、増加予想に反し前月を下回っている。半面、新規失業保険申請件数(週間)は予想を下回り、継続受給者数も減少した。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が0.9%上昇している。主要な香港との重複上場銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が14.5%高と急伸。同社の第2半期決算は市場予想を上回り、第3四半期の売り上げ見通しもアナリスト予想を上回った。
 資源相場に関しては、5日のWTI原油先物が0.1%安で4日続落。一時、昨年12月中旬以来の安値を付けた。一方、金先物価格は続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品の先物価格がまちまちだった。
 内部環境にも不安材料がある。中国で来週、8月の各種経済統計が集中して発表されることが気がかりだ(9日に物価、10日に貿易、14日に小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米中の指標発表を前に、様子見ムードが強まる可能性がある。また、中国経済対策の期待感は根強いものの、中国人民銀行(中央銀行)が資金吸収を続けていることもマイナスだ。
 なお、香港天文台は5日午後6時20分(現地時間、以下同)、台風11号(ヤギ)の接近を受け、台風警報を「シグナル8」に引き上げた。6日午前6時45分時点の予報によると、「シグナル8」は少なくとも正午まで継続される見通し。
 これを受けて香港証券取引所は6日、「シグナル8」以上の台風警報発令に関する取引規定により、本日のプレオープニングセッションを中止する。香港天文台の発表に基づくと、本日の取引は終日中止となる可能性がある。


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