2024/12/02 08:58
しっかりか、中国の追加経済対策に期待感
◆週明け2日の香港マーケットは、中国の追加経済対策に対する期待感でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はポジティブ。短縮取引となった11月29日の米株市場は、米長期金利の低下が好感される展開だった(前日は感謝祭の祝日で休場)。主要指標のNYダウが前営業日比0.4%高と反発し、26日以来となる史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.8%高と反発している。12月17〜18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定されるとの見方が優勢となる中、米債券市場では米10年債利回りが前営業日の終値を下回って推移した。また、29日は年末商戦の皮切りとなるブラックフライデーにあたることもあり、消費活動の活発化も期待されている。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%高と続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が2.3%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が1.6%高、微博(ウェイボー:9898/HK、WB/NASDAQ)が1.5%高と上げが目立っている。
商品相場に関しては、原油相場が1.0%安と4日続落する一方、金先物は0.6%高と続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
一方、内部的には政策期待が高まっている。今月開催される「中央経済工作会議」に関しては、政府顧問が2025年の経済成長目標を「5.0%前後」に維持するよう求めたと報じられている。中国経済の回復遅れが指摘される中、当局は金融・財政政策を強化する見通しだ。うち金融政策については、年内の預金準備率引き下げ観測が浮上している。
なお、週末に公表された国家統計局などによる11月の景況感指数はまちまちの内容。製造業PMIは50.3に上向き、市場予想(50.2)も上回ったが、非製造業PMIは予想(50.3)を下回る50.0という結果だった。ただ、景況判断の境目となる50を上回っていることもあり、一部のエコノミストは、中国経済に回復の兆しが表れつつあると分析している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米株の最高値更新や、中国の追加経済対策に対する期待感が相場を支えよう。ただ、通商問題を巡る米中対立の激化懸念がくすぶっているだけに、上値を買い進む動きにはならないだろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はポジティブ。短縮取引となった11月29日の米株市場は、米長期金利の低下が好感される展開だった(前日は感謝祭の祝日で休場)。主要指標のNYダウが前営業日比0.4%高と反発し、26日以来となる史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.8%高と反発している。12月17〜18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定されるとの見方が優勢となる中、米債券市場では米10年債利回りが前営業日の終値を下回って推移した。また、29日は年末商戦の皮切りとなるブラックフライデーにあたることもあり、消費活動の活発化も期待されている。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%高と続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が2.3%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が1.6%高、微博(ウェイボー:9898/HK、WB/NASDAQ)が1.5%高と上げが目立っている。
商品相場に関しては、原油相場が1.0%安と4日続落する一方、金先物は0.6%高と続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
一方、内部的には政策期待が高まっている。今月開催される「中央経済工作会議」に関しては、政府顧問が2025年の経済成長目標を「5.0%前後」に維持するよう求めたと報じられている。中国経済の回復遅れが指摘される中、当局は金融・財政政策を強化する見通しだ。うち金融政策については、年内の預金準備率引き下げ観測が浮上している。
なお、週末に公表された国家統計局などによる11月の景況感指数はまちまちの内容。製造業PMIは50.3に上向き、市場予想(50.2)も上回ったが、非製造業PMIは予想(50.3)を下回る50.0という結果だった。ただ、景況判断の境目となる50を上回っていることもあり、一部のエコノミストは、中国経済に回復の兆しが表れつつあると分析している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米株の最高値更新や、中国の追加経済対策に対する期待感が相場を支えよう。ただ、通商問題を巡る米中対立の激化懸念がくすぶっているだけに、上値を買い進む動きにはならないだろう。
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