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2024/08/21 09:00

売り先行か、対外関係の悪化を懸念 無料記事

◆21日の香港マーケットは、対外関係の悪化を懸念し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。20日の米株市場は、米金融政策の見極めで買いが手控えられる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%安と6日ぶり、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と9日ぶりにそれぞれ反落している。今週は22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(7月30〜31日分)が公開されるほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が23日、ジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)で講演する予定。金融政策動向の手がかりを得ようとするスタンスが広がっている。また、指数はこのところの連騰で売り圧力が高まっていた。
 ほか、中国銘柄は急落。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は4.0%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が6.0%安、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)と理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)がそろって5.4%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ) が4.6%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が3.4%安などと値を下げている。
 中国と西側諸国の対立も懸念。欧州連合(EU)は20日、中国製の電気自動車(EV)について、追加関税の最終案を公表した。中国商務部の報道官は同日、「断固として反対する」と声明。対抗措置を打ち出すことも示唆した。中国製EVを巡っては、米国も輸入関税を引き上げる予定となっており、カナダも追随する方針を表明している。
 一方、内部的には目立った手がかりはない。7月の中国重要経済統計に関しては、公表がほぼ一巡した。なお、香港では主要な上場企業の中間決算報告が佳境に入っている。きょう21日は恒基兆業地産(12/HK)や吉利汽車HD(175/HK)、石薬集団(1093/HK)、小米集団(1810/HK)、薬明生物技術(2269/HK)、22日は大唐国際発電(991/HK)や華晨中国汽車HD(1114/HK)、AIAグループ(1299/HK)、瑞声科技HD(2018/HK)、中国平安保険(2318/HK)、イ柴動力(2338/HK)、碧桂園服務HD(6098/HK)、百度集団(9888/HK)、網易(9999/HK)、23日は中国石油化工(386/HK)や龍湖集団HD(960/HK)、中国中煤能源(1898/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)、洛陽欒川モリブデン業集団(3993/HK)などが決算発表する予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、対外関係の悪化が懸念材料だ。目先は企業業績に着目した物色となろう。


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