2024/11/21 08:49 NEW!!
上値の重い展開か、外部環境に不透明感
◆21日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はやや不透明。20日の米株市場は、東欧地域の地政学リスクが続く中で神経質な値動きだった。主要指標のNYダウは前日比0.3%高と5日ぶりに反発したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と3日ぶりに反落している。NYダウはこのところの下落基調を受け、ディフェンシブ株の一角などに買いが入りプラス圏で取引を終えたものの、全体としては上値が重い。引け後に決算発表する半導体大手エヌビディアの業績動向を見極めたいとするムードが漂ったほか、ウクライナ情勢の緊迫化も警戒された。ウクライナ軍は20日、英国製の巡航ミサイルをロシア領内に発射。長距離射程兵器の使用は、19日の米国製ミサイルに次ぐものだ。米国務省はウクライナがロシアの大規模攻撃を受ける可能性があるとして、首都キーウの米大使館を閉鎖すると発表している。エヌビディアの24年8〜10月期決算は純利益が前年同期比で約2.1倍に拡大し、予想も上回った。ただ、24年11月〜25年1月期の売上高見通しが一部の高い期待にとどかず、時間外取引で株価は急落している。
中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.6%高、網易(ネットイース:9999/HK、NTES/NASDAQ)が2.2%高と上げが目立っている。
商品相場に関しては、原油相場が0.7%安と3日ぶりに反落したが、金先物は0.8%高と3日続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品がまちまちだった。
一方、内部的には目立った変化がない。前日公表された実質的な政策金利となる11月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRと住宅ローン金利の指標となる5年物LPRが予想通り据え置かれた。ただ、金融政策を巡っては、年内に預金準備率が引き下げられるとの見方もある。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。決算発表後のエヌビディア株急落や、東欧地域の地政学リスクがマイナス材料だ。ただ、中国の追加経済対策に対する期待感は根強く、政策で恩恵を受けやすい銘柄を物色する動きはみられよう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はやや不透明。20日の米株市場は、東欧地域の地政学リスクが続く中で神経質な値動きだった。主要指標のNYダウは前日比0.3%高と5日ぶりに反発したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と3日ぶりに反落している。NYダウはこのところの下落基調を受け、ディフェンシブ株の一角などに買いが入りプラス圏で取引を終えたものの、全体としては上値が重い。引け後に決算発表する半導体大手エヌビディアの業績動向を見極めたいとするムードが漂ったほか、ウクライナ情勢の緊迫化も警戒された。ウクライナ軍は20日、英国製の巡航ミサイルをロシア領内に発射。長距離射程兵器の使用は、19日の米国製ミサイルに次ぐものだ。米国務省はウクライナがロシアの大規模攻撃を受ける可能性があるとして、首都キーウの米大使館を閉鎖すると発表している。エヌビディアの24年8〜10月期決算は純利益が前年同期比で約2.1倍に拡大し、予想も上回った。ただ、24年11月〜25年1月期の売上高見通しが一部の高い期待にとどかず、時間外取引で株価は急落している。
中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.6%高、網易(ネットイース:9999/HK、NTES/NASDAQ)が2.2%高と上げが目立っている。
商品相場に関しては、原油相場が0.7%安と3日ぶりに反落したが、金先物は0.8%高と3日続伸。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品がまちまちだった。
一方、内部的には目立った変化がない。前日公表された実質的な政策金利となる11月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRと住宅ローン金利の指標となる5年物LPRが予想通り据え置かれた。ただ、金融政策を巡っては、年内に預金準備率が引き下げられるとの見方もある。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。決算発表後のエヌビディア株急落や、東欧地域の地政学リスクがマイナス材料だ。ただ、中国の追加経済対策に対する期待感は根強く、政策で恩恵を受けやすい銘柄を物色する動きはみられよう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。