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2024/09/13 08:42

神経質な値動きか、中国指標が気がかり 無料記事

◆13日の香港マーケットは、中国指標の発表を前に神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。12日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が続き、相場を押し上げる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.6%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0%高と4日続伸している。米金融緩和が米経済を支えるとの期待が持続。米8月生産者物価指数(PPI)は概ね予想通りだったこともあり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ路線に変更はないとの見方が広がっている。欧州中央銀行(ECB)が12日、2会合ぶりに利下げを決定したことも米利下げ観測を後押しした。
 半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.8%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーが安い。蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が5.9%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が5.7%、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が3.6%ずつ下げた。
 資源相場に関しては、WTI原油先物が2.5%高と続伸し、ニューヨーク金先物相場が反発した。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物価格が軒並み上昇している。
 一方、内部環境は依然として不透明。週末に公表される8月の中国経済統計が気がかりだ(14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)。足元では、物価や貿易などの統計結果を受け、デフレや企業活動縮小、内需不振などが改めて懸念されている。また、来週は中秋節で本土市場が16〜17日に休場。香港市場は18日が休場となる。
 ただ、経済対策に対する期待感は強まる状況。外資ブローカーや経済団体などから相次ぎ中国経済の先行き不安が指摘される中、習近平・総書記(国家主席)は12日、政府関係部局に対し、今年のGDP成長目標「5.0%前後」の達成に向けて努力するよう求めた。また、消費刺激策の一環となる住宅ローンの引き下げは、月内にも実施される見通しと伝わっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米株高や資源相場上昇、中国の政策期待で買い先行しそうだが、中国指標の発表を控え、上値も重そうだ。また、西側諸国が対中圧力を強めていることも引き続き不安材料となる。


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