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2024/12/23 08:38

しっかりか、米金利高が一服 無料記事

◆週明け23日の香港マーケットは、米長期金利の上昇一服でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。20日の米株市場は、インフレ指標の伸び鈍化が好感される展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.2%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0%高と4日ぶりに反発している。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策で重要視する11月の米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)は前月比0.1%増にとどまり(予想は0.2%増)、5月以来の低い水準だった。前年同月比でも2.8%上昇と予想(2.9%上昇)を下回っている。FRBの2025年利下げペースが鈍化するとの過度な警戒感もひとまず薄らいだ。この日の米債券市場では、上昇が続いた米10年債利回りが低下に転じている。また、米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で23.79%低い18.36で終了。節目の20を下回った。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.5%高と3日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が3.2%高、新東方教育科技集団(EDU/NYSE、9901/HK)が2.0%高と上げが目立っている。
 商品相場は、この日から期近が2月物となった原油相場が0.1%上昇し、金先物が1.4%高と7日ぶりに反発。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が軒並み上昇した。
 一方、内部的に目立った手がかりはない。11月の小売や鉱工業生産など主要経済統計の公表はほぼ一巡し、年内は27日に11月の工業企業利益、31日に12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMIを残すのみとなった。また、香港市場はクリスマスであす24日午後から26日まで休場。年末に向かい、マーケットは様子見ムードも漂いつつある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。足元で売り材料視されていた米金利上昇が一服したことで、投資家に買い安心感が広がろう。中国国内に新規材料は乏しいが、金融緩和の期待が根強いことも支えだ。


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