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2024/10/21 08:40

底堅い展開か、内外環境が安定 無料記事

◆週明け21日の香港マーケットは、内外環境の改善で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。18日の米株市場は、ハイテク関連の上昇が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高3日と続伸し、連日で史上最高値を再び更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%高と3日続伸している。ダウ構成銘柄ではないが、動画配信ネットフリックスの7〜9月期決算が予想を上回り、同社株は11.1%高と急伸。ハイテク株全般に買いが波及している。新型スマートフォンの中国販売が好調と伝わり、アップルも1.2%高と買われた。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は3.0%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が6.3%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が5.6%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.6%高などと値を上げている。
 商品相場はまちまち。NY商品市場ではWTI原油先物が2.1%安と反落する一方、金先物は続伸し、一時、最高値を更新した。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品が概ね上昇している。
 内部環境も悪くない。18日に公表された中国の各種統計は、国内経済の過度な減速懸念を後退させる内容だった。7〜9月GDP成長率のほか、9月の小売売上高や鉱工業生産が予想を上回っている。当局の市場支援策もプラス材料。中国人民銀行(中央銀行)は18日、上場企業の自社株買い、大株主による上場企業株の買い増しを支援する再融資制度の創設を発表した。そのほか、人民銀の潘功勝・総裁は預金準備率の引き下げについても言及している。
 なお、中国ではきょう21日(日本時間10時ごろ)、実質的な政策金利となる10月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される予定。銀行貸出の指標となる1年物LPRは現行の3.35%から3.15%、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85%から3.65に引き下げられる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米市場で主要株価指数のNYダウが連日で最高値を更新したことや、中国経済の過度な減速懸念が後退したことが支えだ。


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