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2024/06/07 08:51

神経質な値動きか、米中指標発表が気がかり 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米中の指標発表前に神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。6日の米株市場は、米利下げ観測が支えとなったものの、利益確定売りが重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と小幅ながら3日続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と3日ぶりに反落している。足元では労働市場の軟化を示す指標が相次ぐ。米労働省が6日朝方発表した新規失業保険申請件数(週間)は予想を上回っている。それより先発表された、4月の米雇用動態調査(JOLTS)や5月のADP全米雇用リポート(民間)も弱い内容だった。ただ、全体としては上値が重い。ナスダック指数は前日に史上最高値を更新するなど、売り圧力も高まっていた。また、米5月雇用統計の発表を翌日に控える中、様子見ムードも漂っている。ADR(米国預託証券)上場する中国銘柄も弱含み。中国企業のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が0.1%下落している。蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)は1〜3月期決算が予想を下回り、6.8%安と急落した。
 一方、内部環境にも気がかり材料がある。中国では来週にかけ、5月の重要経済指標が相次ぎ公表される予定だ(7日に外貨準備高や貿易統計、12日に物価統計、15日までに金融統計など)。本日発表される貿易統計に関しては、米ドル建ての輸出がプラス1.5%→プラス5.7%、輸入がプラス8.4%→プラス4.3%で着地すると予想されている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の景気持ち直しや米利下げ期待などは支えとなりそうだが、米中の指標発表が不透明要因として意識されよう。また、中国不動産業の業績不安や、中国と西側諸国との対立なども懸念材料だ。そのほか、週明け10日は端午節の祝日で本土と香港の市場が休場となることも買い手控え要因となる可能性もあろう。


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