/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/07/22 08:53

下値固めの展開か、中国経済対策の期待感が支えに 無料記事

◆週明け22日の香港マーケットは、中国の政策に対する期待感を支えに下値を固める展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。19日の米株市場は、大規模なシステム障害が投資家のリスク回避スタンスを強める展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.9%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安と3日続落している。日本時間の19日、セキュリティーソフトの不具合を起因とし、米IT大手マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズ搭載のシステムで世界的に大規模な障害が発生。航空や金融、病院、政府機関など基幹インフラが幅広く打撃を受けた。米長期金利の上昇もネガティブ。米連邦準備理事会(FRB)が昨年に導入した大手行を対象にした資本規制の緩和措置について、延長をしないことが決定されたことで、米債券市場では米10年債利回りが上昇した。
 一方、内部的には中国の経済対策が期待される。中国の国営メディアは21日、18日閉幕した第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)の決定全文を公表し、債務問題を抱える地方政府の支援や、不動産不況への対応、消費税改革の推進など新たな対策が明らかとなった。
 なお、中国ではきょう22日(日本時間10時15分ごろ)、銀行貸出の指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される。市場コンセンサスでは据え置き予想だが、一部の専門家は引き下げの可能性があると述べた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値を固める展開となろう。中国経済対策の期待感が支えだ。上述した3中全会の全文に関しては、大枠の内容がすでに19日の記者会見で伝えられているものの、更に詳しい内容が発表されたことで、改めて政策に対する注目が高まりそうだ。セキュリティソフトの不具合を起因とした大規模なシステム障害については、ほぼ解消に向かったため、ひとまずは売り材料とならないだろう。また、先週19日のハンセン指数は大幅に低下し、約3カ月ぶりの安値をつけたとあって、値ごろ感も着目されそうだ。もっとも、貿易上の米中対立が強まっていることもあり、積極的に上値を追う動きともならないだろう。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース