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2024/06/21 08:43

神経質な値動きか、投資家心理が悪化 無料記事

◆21日の香港マーケットは、投資家心理の悪化で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。休場明け20日の米株市場は、インフレ懸念の後退が支えとなる一方、利益確定売りが重しとなり、方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.8%高と3日続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8%安と8日ぶりに反落。ほか、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数が0.3%下落した。米労働省が20日発表した新規失業保険申請件数(週間)は予想を上回り、10カ月ぶりの高水準にとどまっている。また、6月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想を大幅に下回った。景気鈍化がインフレ高進を和らげるとみられている。このところの相場上昇に対して出遅れ感があるとして、エネルギーや金融、消費関連の銘柄などに買いが入った。半面、エヌビディアが朝高後に下落し、ハイテク株全般が売りにおされている。ナスダック指数とS&P500指数は連日で史上最高値を更新していたこともあり、利食い売りも重しとなった。
 一方、内部環境は不透明。人民元安の進行がネガティブ材料だ。中国人民銀行(中央銀行)は20日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を昨年11月以来の元安水準に設定。20日の外国為替市場では、対米ドルのオフショア人民元が約7カ月ぶりの水準に低下した。中国からの資金流出が警戒されている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の相場テコ入れスタンスは支えになりそうだが、一段の買い材料には乏しく、中国と西側諸国の関係悪化や人民元安の進行が投資家心理を悪化させている。


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