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2024/07/18 08:46

売り先行か、米中対立の激化を警戒 無料記事

◆18日の香港マーケットは、米中対立の警戒感で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には不透明感が漂う。17日の米株市場は、好悪材料が入り混じる中でまちまちの展開だった。米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が続き、主要指標のNYダウは前日比0.6%高と6日続伸。3日連続で史上最高値を更新した。「米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始する」との見方が支配的になったうえ、足元の経済指標で米景気の底堅さも確認できている。他方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.8%安と4日ぶりに急反落した。半導体分野を巡る懸念材料が浮上。米メディアが16日、「バイデン政権は日本やオランダなど同盟国に対し、半導体製造装置メーカーが中国に向けて先端半導体技術の提供を続けた場合、これまでにない貿易制限措置を適用することを検討している」と報じた。米大統領選で優勢とみられる候補者のトランプ前米大統領はメディアインタビューで、「台湾は米国の半導体ビジネスを奪った」と不満を表明している。半導体製造装置のアプライドマテリアルズが10.5%安、GPU(画像処理半導体)のエヌビディアが6.8%安。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.8%下落し、主要指数をアンダーパフォームした。SOXの1日あたり下落率は、2020年3月18日以来、約4年4カ月ぶりの大きさとなっている。
 一方、中国ではきょう18日、中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が閉幕する(会期は15〜18日)。今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ(声明)が午後に公表される予定。会議は非公開で行われたが、「消費税」改革が議題になる――との観測が流れていた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行か。米国の対中圧力強化で、両国の対立が激化すると不安視されている。中国人民銀行(中央銀行)が今週に入り厚めの資金供給を続けていることや、米長期金利の低下など好材料はあるものの、投資家心理は冷え込んでいる。3中全会で打ち出される経済政策に期待したい。


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