2025/01/15 08:57 NEW!!
上値の重い展開か、米長期金利の高止まりが逆風
◆15日の香港マーケットは、米長期金利の高止まりを嫌気し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はやや不透明。14日の米株市場は、米インフレ動向をにらみながらまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%高と続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と5日続落している(ナスダック指数は昨年11月下旬以来の安値)。朝方公表された2024年12月の生産者物価指数(PPI)は予想を下回り、インフレ再燃の警戒感はやや薄れたものの、15日に発表される消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとするスタンスが相場を不安定化させた(NYダウも一時マイナス圏で推移)。米債券市場では米10年債利回りの上昇がとまらず、23年10月下旬以来の高水準で推移している。
中国銘柄がしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と6日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.8%高、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が4.0%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が3.4%高と上げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が1.7%安と4日ぶりに反落する一方、金先物が0.1%高と反発。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品が概ね上昇した。
一方、内部環境は安定的。人民元安進行の過度な警戒感が後退した。当局が人民元安をけん制するスタンスを強化する中、外国為替市場では対米ドルのオフショア人民元が元高に転じている。中国の景気懸念も薄らぐ。中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した12月の金融統計では、人民元建ての新規融資額が11月から拡大し、予想も上回った。12月の貿易統計でも、輸出入が改善。中でも米ドル建て輸入は予想に反し拡大し、3カ月ぶりにプラス成長を回復している。なお、中国では今週17日、2024年のGDP成長率や12月の小売売上高や鉱工業生産などが報告される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。人民元安進行の懸念が薄らいだことは引き続きプラス材料として意識されそうだが、米長期金利の高止まりがマイナスだ。米中対立の警戒感がくすぶっていることも相場の足かせとなろう。米政府は14日、新疆ウイグル自治区の少数民族に対する人権侵害の疑いがあるとして、新たに、繊維、鉱業、太陽子発電などの中国企業37社からの輸入を禁止した。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はやや不透明。14日の米株市場は、米インフレ動向をにらみながらまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%高と続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と5日続落している(ナスダック指数は昨年11月下旬以来の安値)。朝方公表された2024年12月の生産者物価指数(PPI)は予想を下回り、インフレ再燃の警戒感はやや薄れたものの、15日に発表される消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとするスタンスが相場を不安定化させた(NYダウも一時マイナス圏で推移)。米債券市場では米10年債利回りの上昇がとまらず、23年10月下旬以来の高水準で推移している。
中国銘柄がしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と6日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.8%高、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が4.0%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が3.4%高と上げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が1.7%安と4日ぶりに反落する一方、金先物が0.1%高と反発。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品が概ね上昇した。
一方、内部環境は安定的。人民元安進行の過度な警戒感が後退した。当局が人民元安をけん制するスタンスを強化する中、外国為替市場では対米ドルのオフショア人民元が元高に転じている。中国の景気懸念も薄らぐ。中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した12月の金融統計では、人民元建ての新規融資額が11月から拡大し、予想も上回った。12月の貿易統計でも、輸出入が改善。中でも米ドル建て輸入は予想に反し拡大し、3カ月ぶりにプラス成長を回復している。なお、中国では今週17日、2024年のGDP成長率や12月の小売売上高や鉱工業生産などが報告される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。人民元安進行の懸念が薄らいだことは引き続きプラス材料として意識されそうだが、米長期金利の高止まりがマイナスだ。米中対立の警戒感がくすぶっていることも相場の足かせとなろう。米政府は14日、新疆ウイグル自治区の少数民族に対する人権侵害の疑いがあるとして、新たに、繊維、鉱業、太陽子発電などの中国企業37社からの輸入を禁止した。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。