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2025/02/07 08:40

上値の重い展開か、米雇用統計が気がかり 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米雇用統計の見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。6日の米株市場は、米雇用統計の発表を前に方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と3日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.5%高と3日続伸している。米金融政策に影響を与える1月の米雇用統計の発表を翌日に控える中、主力株の一角に利益確定の売りが出た(前日のNYダウは、昨年12月に付けた史上最高値に接近していた)。米雇用統計に関しては、足元で公表された雇用や景気の指標がまちまちの内容だけに、結果が一段と注目される。内容によっては、連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化する恐れもあるからだ。6日の米債券市場では、米10年債利回りが3日ぶりに上昇している。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.7%高と反発。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が6.2%高、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が5.1%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が3.4%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が3.1%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が0.6%安と3日続落し、一時は昨年12月下旬以来の安値を付けた。前日まで連日で最高値を更新していた金先物は、0.6%安と4日ぶりに反落している。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
 内部環境に目立った手がかりはない。中国では週末9日に1月の物価統計、15日までに金融統計が公表される。ただ、小売や鉱工業生産などの1月統計は、春節(旧正月)の影響があるため例年発表されない(2月分と合算で発表)。また、各種政策を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は3月5日に開幕する。それまでは大きな政策が発表されないとの見方もある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米雇用統計の発表を前に、様子見ムードが漂いそうだ。また、前日の取引では、ハンセン指数が約3カ月ぶり、上海総合指数が約1カ月半ぶりの高値を付けたとあって、売り圧力も意識されよう。


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