2024/12/31 08:31
中国指標を気にしながら神経質な値動きか、香港は短縮取引
◆大納会となる31日の香港マーケットは、中国指標を気にしながら神経質な値動きか(亜州リサーチ編集部)
外部環境は不透明。30日の米株市場は、年末を控え利食い売りが継続する展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比1.0%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%安と3日続落している。主要株価指数は今年、軒並み2ケタ上昇。中でもナスダック指数はおよそ30%も上昇していたとあって、年内の利益確定売りが優勢となった。また、クリスマス休暇や年末年始で市場参加者も少なく、様子見ムードが漂っている。ただ、売り一巡後に下げ渋りもみられた。景況感の悪化を受け、利下げペースの過度な減速懸念が薄らいでいる。30日公表の12月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は36.9となり、予想(42.8)に反し、前月(40.2)から低下した。そのことを受け、米債券市場では米10年債利回りが急低下している。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.9%安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.0%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が4.8%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が2.2%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.1%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が0.6%高と続伸する一方、金先物は0.5%安と続落。ロンドン金属取引所(LME)は、年末で休場だった。
内部的には、指標発表が気がかり。きょう31日に(日本時間10時半ごろ)12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMI、年明け1月2日に民間集計の財新・中国製造業PMI、6日に財新・中国サービス業PMIが予定されている。国家統計局による製造業PMIに関しては、11月の50.3から50.2に下向き、非製造業PMIが50.0から50.2に上向くとの予想がコンセンサスだ。なお、これまでに公表された11月の小売や投資、不動産などの各種経済統計は、内需の弱さを示す内容が多く見られている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国指標の内容に左右されそうだ。また、香港市場はきょう、短縮取引となることも積極的な売買を手控えさせる一因となろう(本土市場は終日取引)。もっとも、中国の金融緩和などに対する期待感は根強く、下値も限定されそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は不透明。30日の米株市場は、年末を控え利食い売りが継続する展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比1.0%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%安と3日続落している。主要株価指数は今年、軒並み2ケタ上昇。中でもナスダック指数はおよそ30%も上昇していたとあって、年内の利益確定売りが優勢となった。また、クリスマス休暇や年末年始で市場参加者も少なく、様子見ムードが漂っている。ただ、売り一巡後に下げ渋りもみられた。景況感の悪化を受け、利下げペースの過度な減速懸念が薄らいでいる。30日公表の12月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は36.9となり、予想(42.8)に反し、前月(40.2)から低下した。そのことを受け、米債券市場では米10年債利回りが急低下している。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.9%安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.0%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が4.8%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が2.2%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が2.1%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が0.6%高と続伸する一方、金先物は0.5%安と続落。ロンドン金属取引所(LME)は、年末で休場だった。
内部的には、指標発表が気がかり。きょう31日に(日本時間10時半ごろ)12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMI、年明け1月2日に民間集計の財新・中国製造業PMI、6日に財新・中国サービス業PMIが予定されている。国家統計局による製造業PMIに関しては、11月の50.3から50.2に下向き、非製造業PMIが50.0から50.2に上向くとの予想がコンセンサスだ。なお、これまでに公表された11月の小売や投資、不動産などの各種経済統計は、内需の弱さを示す内容が多く見られている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国指標の内容に左右されそうだ。また、香港市場はきょう、短縮取引となることも積極的な売買を手控えさせる一因となろう(本土市場は終日取引)。もっとも、中国の金融緩和などに対する期待感は根強く、下値も限定されそうだ。
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