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2025/01/06 08:42

しっかりか、米株高が支えに 無料記事

◆週明け6日の香港マーケットは、米株高を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定。3日の米株市場は、買い戻しが優勢となる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%高と5日ぶり、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.8%高と6日ぶりにそれぞれ反発している。このところ下落が続いたことで、売られすぎとの見方が広がった。インフレ懸念は重しだが、米経済の楽観も相場を後押ししている。。米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した2024年12月の米製造業景気指数(PMI)は19.3となり、11月(48.4)から上向き、9カ月ぶりの水準まで回復した。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.9%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が3.2%高、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.0%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.8%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が1.1%高と5日続伸する一方、金先物は0.5%安と3日ぶり反落。ロンドン金属取引所(LME)は、年末年始の休場が続いた。
 内部環境には好悪材料が入り混じる。中国景気の鈍化懸念がマイナスだ。2日に報告された2024年12月の財新中国製造業PMI(民間集計)は50.5となり、予想(51.7)外に前月(51.5)から低下している。半面、当局が経済対策を強めていることはプラス。国家発展改革委員会は3日の記者会見で、消費財の買い替え補助政策に携帯電話機などデジタル製品を追加すると発表した。そのほか、消費拡大と企業投資を促進するため、2025年に超長期国債による資金調達を大幅に増やす方針も示している。また、外電が4日までに報じたところによると、中国政府は国内数百万人の公務員に対し、異例の賃上げを実施した。約10年ぶりとなる大幅賃上げで、消費刺激策の一環とみられる。
 なお、本日の取引時間中(日本時間10時45分ごろ)に、民間集計による2024年12月の財新サービス業購買担当者指数(PMI)が公表される予定。最新の市場コンセンサスでは、11月の51.5から51.4にやや低下する見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした値動きか。先週末の米株反発が好感されよう。中国の景気鈍化は懸念されるものの、当局の景気対策に対する期待感が高まっていることも支えだ。


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