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2025/02/26 08:55

しっかりか、米長期金利の低下が支えに 無料記事

◆26日の香港マーケットは、米長期金利の低下を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。25日の米株市場は、主要企業の好決算と経済指標の悪化が綱引きとなり、全体としてまちまちの展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.4%高と続伸したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.4%安と4日続落している。ホームセンターのホームデポが報告した四半期決算は1株利益が予想を上回り、同社株は2.8%上昇。ディフェンシブ株に買いが広がった。一方、この日公表された経済指標では、2月の米消費者信頼感指数が前月から大幅に低下し、予想も下回っている。トランプ米政権の通商規制や高関税に対する懸念が根強く、景気先行きも不安視された。また、トランプ米政権が半導体の対中規制を強化する方針と伝わったこともマイナス。半導体大手のエヌビディアが2.8%下落した。
 他方、米債券市場では、米利下げ観測が再び強まり、米10年債利回りが大幅に低下。一時、約2カ月半ぶりの低い水準を付けた。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が13.2%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が5.5%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が3.9%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が3.5%高と上げが目立っている。
 商品相場は、WTI原油先物が2.5%安と反落、金先物も1.5%安と反落。原油先物は一時、約2カ月ぶりの安値を付けた。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね下落している。
 内部的には好悪材料が入り混じる状況。各種政策を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕を来週(3月5日)に控え、中国の政策に対する期待感が高まっていることはプラスだ。一方、中国指標の発表は気がかり。週末の3月1日に2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMI、3日に民間集計の財新・中国製造業PMI、5日に財新・中国サービス業PMIが予定されている。国家統計局による製造業PMIは1月の49.1から50.0、非製造業PMIは50.2から50.4にそれぞれ上向くとの予想がコンセンサスだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米国の対中圧力が強まっていることなどは重しとなるものの、米長期金利の低下が支えとなりそうだ。


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