2025/02/19 08:52
地合い改善で下値の堅い展開か、高値警戒で売り圧力も 
◆19日の香港マーケットは、高値警戒も地合い改善で下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は安定的。休場明け18日の米株市場は、東欧地域の地政学リスク後退が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比日比0.02%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.07%高と4日続伸している。機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.24%上昇し、1月23日以来の史上最高値を更新した。米国とロシアの高官は18日、サウジアラビアでロシアとウクライナの停戦に向けて会談。停戦交渉が一歩前進した。個別では、ダウ平均の採用銘柄ではないが、中央処理装置(CPU、MPU)世界最大手の米インテルが16.1%高と急伸。TSMCがインテルの工場について、運営権を取得することを検討していると報じられる中、会社分割の思惑が広がった。半導体関連の銘柄に買いが波及している。ただ、金利高が逆風となり、全体としては上値が重い。18日の米債券市場では、米10年債利回りが上昇に転じた。米経済の堅調を背景に、米連邦準備理事会(FRB)は追加利下げを遅らせるとの見方が再燃している。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.3%安と4日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が7.5%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が6.0%安、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.4%安と下げが目立っている。百度が報告した10〜12月期決算は売上高が予想を上回ったものの、主力のオンラインマーケティング事業が落ち込んだ。
商品相場は、WTI原油先物が1.6%高と4日ぶりに反発し、金先物も1.7%高と反発している。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
内部環境も悪くない。中国当局は民営企業の支援スタンスを鮮明化している。国家発展改革委員会の鄭備・副主任は18日、民間企業が直面する課題に対処する政策がこれから実施されると述べた。それに先立つ17日、習近平・国家主席は有力な民営企業の代表を集めた座談会を開催し、民間企業の発展を推し進める方針に変わりはないと強調。座談会には、AI(人工知能)スタートアップ企業、杭州深度求索人工智能基礎技術研究有限公司(DeepSeek)創業者の梁文鋒氏などが出席している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体と下値の堅い展開か。米長期金利の上昇や、直近の上昇を受けた売り圧力の高まりなどで安く始まる可能性もあるが、マーケットの地合いが改善していることもあり、押し目買いの動きもみられよう。このところアナリストは相次いで、中国株マーケットの強気論を展開している。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定的。休場明け18日の米株市場は、東欧地域の地政学リスク後退が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比日比0.02%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.07%高と4日続伸している。機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.24%上昇し、1月23日以来の史上最高値を更新した。米国とロシアの高官は18日、サウジアラビアでロシアとウクライナの停戦に向けて会談。停戦交渉が一歩前進した。個別では、ダウ平均の採用銘柄ではないが、中央処理装置(CPU、MPU)世界最大手の米インテルが16.1%高と急伸。TSMCがインテルの工場について、運営権を取得することを検討していると報じられる中、会社分割の思惑が広がった。半導体関連の銘柄に買いが波及している。ただ、金利高が逆風となり、全体としては上値が重い。18日の米債券市場では、米10年債利回りが上昇に転じた。米経済の堅調を背景に、米連邦準備理事会(FRB)は追加利下げを遅らせるとの見方が再燃している。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.3%安と4日ぶりに反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が7.5%安、京東集団(JDドットコム:JD:NASDAQ、9618/HK)が6.0%安、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.4%安と下げが目立っている。百度が報告した10〜12月期決算は売上高が予想を上回ったものの、主力のオンラインマーケティング事業が落ち込んだ。
商品相場は、WTI原油先物が1.6%高と4日ぶりに反発し、金先物も1.7%高と反発している。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
内部環境も悪くない。中国当局は民営企業の支援スタンスを鮮明化している。国家発展改革委員会の鄭備・副主任は18日、民間企業が直面する課題に対処する政策がこれから実施されると述べた。それに先立つ17日、習近平・国家主席は有力な民営企業の代表を集めた座談会を開催し、民間企業の発展を推し進める方針に変わりはないと強調。座談会には、AI(人工知能)スタートアップ企業、杭州深度求索人工智能基礎技術研究有限公司(DeepSeek)創業者の梁文鋒氏などが出席している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体と下値の堅い展開か。米長期金利の上昇や、直近の上昇を受けた売り圧力の高まりなどで安く始まる可能性もあるが、マーケットの地合いが改善していることもあり、押し目買いの動きもみられよう。このところアナリストは相次いで、中国株マーケットの強気論を展開している。
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