2025/02/06 08:41
買い先行か、米長期金利の低下が手がかりに 
◆6日の香港マーケットは、米長期金利の低下を好感した買いが先行か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は良好。5日の米株市場は、金利低下を手がかりに買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.7%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高と続伸している。5日の米債券市場では、米10年債利回りの低下が続き、一時、昨年12月中旬以来の安値を付けた。景況感の悪化を受け、連邦準備理事会(FRB)は年内に一段の利下げに踏み切るとの見方が一部で広がっている。米サプライマネジメント協会(ISM)が5日公表した今年1月の非製造業景況感指数(PMI)は52.8となり、予想(54.3)に反し、前月(54.0)から大幅低下した。ただ、主力ハイテク株の決算下振れを嫌気し、指数は安く推移する場面もみられている。アルファベット(グーグルの持ち株会社)が報告した10〜12月期決算は、売上高が予想を下回った。同社株は6.9%安と急落し、投資家心理の重しとなっている。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.3%安と反落。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.6%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.3%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.6%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.0%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が2.3%安と続落する一方、金先物は0.6%高と3日続伸。金先物は、連日で史上最高値を更新している。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
内部環境はやや不透明。中国景気の先行き不安が強まっている。5日公表された民間集計による今年1月の財新中国サービス業PMIは51.0となり、市場予想(52.4)に反し前月実績(52.2)から低下した。これまでに官民で報告された景況感指数も下振れている。半面、中国当局は景気浮揚のため、金融緩和など追加の経済対策を策定するとの観測も根強い状況だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが先行しそうだ。米長期金利の低下が好感されよう。また、中国経済対策の期待感が続いていることも支えだ。ただ、関税を巡る米中対立に対する懸念が依然としてくすぶっているだけに、上値を買い進む動きにもならないだろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は良好。5日の米株市場は、金利低下を手がかりに買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.7%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高と続伸している。5日の米債券市場では、米10年債利回りの低下が続き、一時、昨年12月中旬以来の安値を付けた。景況感の悪化を受け、連邦準備理事会(FRB)は年内に一段の利下げに踏み切るとの見方が一部で広がっている。米サプライマネジメント協会(ISM)が5日公表した今年1月の非製造業景況感指数(PMI)は52.8となり、予想(54.3)に反し、前月(54.0)から大幅低下した。ただ、主力ハイテク株の決算下振れを嫌気し、指数は安く推移する場面もみられている。アルファベット(グーグルの持ち株会社)が報告した10〜12月期決算は、売上高が予想を下回った。同社株は6.9%安と急落し、投資家心理の重しとなっている。
中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.3%安と反落。主要な香港との重複上場銘柄では、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が4.6%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.3%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.6%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.0%安と下げが目立っている。
商品相場は、WTI原油先物が2.3%安と続落する一方、金先物は0.6%高と3日続伸。金先物は、連日で史上最高値を更新している。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が概ね上昇した。
内部環境はやや不透明。中国景気の先行き不安が強まっている。5日公表された民間集計による今年1月の財新中国サービス業PMIは51.0となり、市場予想(52.4)に反し前月実績(52.2)から低下した。これまでに官民で報告された景況感指数も下振れている。半面、中国当局は景気浮揚のため、金融緩和など追加の経済対策を策定するとの観測も根強い状況だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが先行しそうだ。米長期金利の低下が好感されよう。また、中国経済対策の期待感が続いていることも支えだ。ただ、関税を巡る米中対立に対する懸念が依然としてくすぶっているだけに、上値を買い進む動きにもならないだろう。
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